さて、読者の皆さまには一瞬に思えたかもしれない私の「京都ホットケーキハンター」業であるが、ある程度長く続けてきたこともあり、ここでひとつの区切りをつけたいと思う。
この決心をしたのは、ハンターとしての最後を飾るのにふさわしい案件に出くわしたからでもある。

そもそも、ホットケーキあるいはパンケーキがこのように人びとに愛される所以のひとつに幼い頃の思い出があるのではなかろうか。
それは、母の作ってくれたそれであったり、絵本に出てくるそれであったり――。
そして、思い出してほしい。憧れのホットケーキ・パンケーキは何枚も何枚も積み重ねられてはいなかったか。
そんな夢のようなパンケーキを食べる機会に恵まれたのだ。


5月某日。「10枚重ねパンケーキの会」が開催されることを知り、潜入することに成功。
会場はサラサ押小路

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当日集まったメンバーは10人を超えていた。みんな、10枚重ねのパンケーキを心待ちにしている。
しかし、店側のじらし作戦なのか、パンケーキはなかなか登場しない。
前菜に続き出てきたのはなんとローストチキン。クリスマスでもないのに。丸ごとの鶏である。

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しかし、これはこれでテンションが上がる。狩猟本能を掻き立てられるというのか。
続いてパスタも食べ、だんだんただのオフ会風になってきたところで

――降臨!(バーン!!!!!)



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さながら披露宴での「カメラをお持ちの方は前の方にどうぞ」のよう
に、皆、撮影。
そして、「パンケーキ、入刀」

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一人ひとりに10枚重ね1セットを注文したわけではなかったので、各グループの代表者がカット。枚数で分ける組もあれば、10枚重ねを活かした分け方をする組もあり。

そして、私の取り分。

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倒れそうで倒れない、すてきなタワーが目の前に。スカイツリーなど目ではない。

10枚重ねパンケーキと聞けばものすごいボリュームで到底ひとりで食べるものではないように感じていたものだが、1枚1枚は可愛らしいサイズであり、正直なところ私ならおやつとして10枚重ねを食すことは可能であろう。むしろ適量かもしれない。
前菜・サラダ・ローストチキンを食べた上で、パンケーキ10枚重ね(の1/4)を食べての感想である。
ぜひ、これを読んでいるあなたも臆することなくチャレンジしてほしい。
味については、言うことはない。

……こうして、私は夢の10枚重ねパンケーキを食べることができた。
そして、ある種の達成感を得た。
この達成感こそが、私にハンター業を休ませる一因となったともいえる。
しかし、区切りをつけるからといって、すべてを終わりにするわけではない。
これからも、機会があればホットケーキ・パンケーキも食べるであろう。

――私のなかに流れる、ハンターの血が消えてしまわないかぎりは。

(完)